46度の坂を駆け上がれ

乃木坂競馬部非公認公式ブログ 乃木坂46や競馬のことなどを緩く語るブログ 4ハロンの坂を46秒で駆け上がれ

「特別な年」の有馬記念

特別な年。今年をそういう人は多い。

コロナ禍によって、生活が大きく変わってしまった一年。外出を控え、イベントも行われず、「新しい生活様式」に慣れなくてはいけなかった一年。冬に入り、さらに新型コロナウイルスに感染する人が増え、今なお逼迫している医療体制。その大変さを思うと、「特別」という言葉は使いにくいようにも感じる。

ただ、この一年、コロナ禍であっても何とか生きようと、なんとか収束させようと、たくさんの人が頑張った。我慢した。涙をのんだ。その頑張りに感謝する意味では「特別」な一年といえるのかもしれない。

 

競馬界に話を移す。

競馬もコロナ禍において無観客で行われることとなった。

人のないスタンド。歓声のない競馬場。疾走する馬の響きだけがこだまするのは、やはり寂しく思えた。

競馬関係者が努力をし、いろいろと新型コロナウイルス感染拡大防止のための対策を採ったため、今では限定的に入場できるようにはなった。ただ、あくまで「限定」であり、しかも、大声を出すのはもってのほかである。

やはり競馬場で見たい。大声を出して好きな馬を応援したい。今なおそのようなことは、制限されている。

ただ、競馬ファンが我慢したからであろうか。この一年、競馬界は我慢に対するプレゼントというのか、偉大な記録がたくさん生まれた。

牡馬牝馬無敗の三冠馬誕生。芝のG1級競走最多勝更新。そして、芝のG1級競走最多記録を更新した牝馬三冠馬のアーモンドアイ、今年の牡馬無敗の三冠馬コントレイル、史上初の無敗の牝馬三冠馬デアリングタクトの三冠馬三頭が激突したジャパンカップ…。静寂の中、名場面は数多く生まれた。

その意味では、競馬界にとって今年は「特別な年」であったのだろう。

 

JRAは今日が今年最後の開催日。久しぶりに、開催最終日に有馬記念が行われる。

年末の昂揚感。やはり有馬記念は最終日に行われないと、味気ない。

大変な一年。皆、それぞれの想いを有馬記念にぶつけるのだろう。

だから、というわけでもないだろうが、有馬記念の前はいろいろな情報が飛び交う。馬の実力から展開からコースから血統からローテーションから枠順から、あれやこれや。オカルトじみたサイン馬券、世相馬券なんてものも出てくる。

いろいろと目に入って、あれこれ悩んで過ごした日々。有馬記念の枠順が決まったときに、腹は括った。

 

◎バビット

 

シンプルに考えることにした。

逃げ馬にとって絶好の最内枠。中山実績ではセントライト記念の逃げ切り勝ちがある。

血統的にも母が有馬記念に強いNureyev持ちでThatchとSpecial(Nureyevの母)のきょうだいインブリード持ち。SpecialはNureyevと同じように有馬記念に強いSadler's Wellsの祖母でもあり、きょうだいクロス持ちはいかにも有馬向き。牝系自体もA.P.Indy やLemon Drop Kid、フォティテンゲイメセンなどを輩出しているGay Missile系という優秀なもの。そこに、有馬記念に強いステイゴールド系を配合したのなら、まさにこの舞台のため、というような感じもする。

重賞2つ含めた4連勝は、相手関係云々言われようとも、並の馬ではできるものではない。

菊こそ馬体減等で負けたが、今回調整方法を4連勝時のものに戻しての参戦。状態は戻ったとみていい。

戦法はもう決まっている。あとは好枠を活かして逃げるだけだ。

黄金のたてがみをなびかせて、バビットが先頭でゴールを駆け抜ける。そんなシーンを期待する。

 

他の馬についても少々。

複勝圏の軸という意味では、クロノジェネシスが一番安定しているのかと思う。

ただ、勝ち切れるかというと、もう一つ何かが、という感じもしてしまう。

 

引退レースラッキーライラック。一番悩んだ。

血統的には有馬OK。4枠7番という枠が、さらに悩ませた。

ただ、上りがかかるレースよりは、一瞬のキレを活かして差し込むレースの方が向いている。今の中山で上りがかからないということはまずない。それでも最後まで脚を使えるか。使えるとして差し切れる位置にいるか。

 

レンブーケドールと池添。合うと言えば合うと思う。そして、池添は有馬記念男だ。

ただ、有馬記念の池添とカレンブーケドールは合うのだろうか。カレンブーケドールは馬場のいいところの内を通って抜け出し粘りこみを図る馬。池添の有馬記念勝ちパターンは早めに馬場のいいところの外につけてレースを運ぶというもの。

少なくともG1レースにおいては、津村の騎乗は満点といえるものだっただけに、この乗り替わり。賭けたい人、嫌う人、両方出るだろう。

 

フィエールマン。状態はどうなんだろう。

 

キセキ。フットワークから大箱向きで、正直中山2500は合わない。

同時に、レースの展開のカギを握る馬でもあり、力自体もある馬である。

特に今回、キセキが上手に逃げるなんてことになったら、その展開でキセキを差せる感じな馬が少ないので、奇跡の逃げ切りなんてこともありうる。

 

血統面からはオーソリティなんだよなぁ…。有馬に強い血統がふんだんに入っている。

でも、Robertoなどより、シーザリオっぽいんだよなあ…。どれだけ成長したかによると思う。

 

全頭書くと大変なので(これは私の怠惰です)、この辺で。

 

今年の競馬はこの後も東京大賞典高知県知事賞など続きますが、ひとまずJRAは今日でおしまい。

さまざまな出来事があった「特別な年」の有馬記念

今回は、応援する馬への声援を。勝者への称賛を。心の中で、心の中で、大きく大きく、行いましょう。

再び、競馬場で大歓声が響く日が来ることを願って。