46度の坂を駆け上がれ

乃木坂競馬部非公認公式ブログ 乃木坂46や競馬のことなどを緩く語るブログ 4ハロンの坂を46秒で駆け上がれ

偉大な王、戴冠へ

ダービーデイというのはやはり雰囲気が異なる。
特に、昨年は無観客での開催だったのが、今年は少人数とはいえ観客が入っての開催。人々の想い、祈りが競馬場に充満することとなる。その想いや願いが、他のどのレースとも違う独特な雰囲気を作り出す。

 

1枠1番エフフォーリア。
共同通信杯のパフォーマンス。皐月賞の着差。それを見れば力は明らかに上位。無敗の二冠も想像するに難くない。
しかも、今の府中芝コースは例年ほど馬場バイアスがないとはいえ、今週からCコースとなっての最内。好枠といえよう。
ただ、難点があるとすれば、包まれること。特に、皐月賞以上にマークが厳しくなる今回は、上手に抜け出すことができるか。
まして、エフフォーリアの血統は父も祖父も母父も東京優駿2着馬。
そして、鞍上は今年で5年目の横山武史騎手。その父横山典弘騎手も騎手生活5年目の東京優駿は一番人気で2着(メジロライアン)。いくら親譲りの強心臓とはいえ、その親ですらメジロライアンで一番人気になったときはレースが終わるまでプレッシャーで無言だったという。
ひねくれ者としては、誰か倒せる馬はいないか、と探してしまう。

ならばということで、シャフリヤール。
共同通信杯ではエフフォーリアに負けての3着であったが、スローペースで前を捉えきれなかったのが敗因。少なくとも今年の東京優駿で同じようなペースにはならない。
前走毎日杯はレコード勝ち。でありながら、まだ伸び切っていないというのだから、素質はエフフォーリアを逆転できるだけのものがある。
皐月賞をパスして東京優駿へ直行のローテも、馬へのダメージ等を考えればむしろ好材料
「偉大な王」の名の通り、ここで王となる。

 

他の馬について。
枠の並びを見て、いいなと思ったのがヴィクティファルス。最有力馬エフフォーリアの後ろにつけることができる。鞍上もこういうマークをさせたら上手な池添謙一騎手。差し切るにはやや足りないかもしれないが、共同通信杯2着を考えると、複勝圏内には十分入る。

皐月賞で外からやってきて東京優駿につながりそうなレースをした5着~7着馬。
ヨーホーレイク、ディープモンスターは血統的にダービーで来るディープ産駒であり、グラディアスは皐月賞で一番不利があった。
相手では狙いたい。

青葉賞1着のワンダフルタウン。青葉賞組は勝てないといわれているが、ワンダフルタウンの場合、例年の青葉賞組とは違って調整での参加。出来8割で勝つのだから、やはり実力はある。爪の不安はあるが、勝負になる。

グレートマジシャン。例年なら捉えきれないだろう。
ただ、例年以上に外差し有利気味の馬場。戸崎圭太騎手の「気がついたら好位にいる騎乗」とグレートマジシャンの脚がかみ合えば、魔術で大一番を制することも可能だ。

バスラットレオンを行かせての2番手をとるだろうタイトルホルダー。狙うはロジャーバローズといったところか。それができるだけの力はある。

 

あえて書いてこなかったサトノレイナスについて。
外の8枠というのは、単純に東京優駿では不利と言われている。そして、エフフォーリアをマークしたかったルメール騎手としては、後ろにつけるという方法をとりにくくなり、別のレースプランで臨む必要がある。
ただ、8枠は不利ばかりではない。
大外に逃げるだろうバスラットレオンがいるということは、切りこみながらの逃げとなる。他の馬がマークしたいエフフォーリアは最内。となると、馬群としては内側に密集することとなる。
牡馬からのプレッシャーは受けたくないであろうサトノレイナスにとっては、外にスペースができ、ストレスなくレースを運べる。
後は力の比較。個人的に、優駿牝馬をもって今年の牝馬レベルは低いと断じるのは違うと思っている。
距離のロスやレベルの高かった共同通信杯組を捉えきれるかという不安材料と、道中のプレッシャーが少ない点、府中芝2400mという条件自体はいい点、そしてルメールであることなどを総合考慮すれば、相手に残すのは必要だ。

ここで述べなかった馬にもチャンスはもちろんある。
そして、東京優駿というレースは、日本のホースマンのだれもが勝ちたいレース。
だから、最後まで何が起こるかわからない。
まず、夢の舞台を見ることができることへの感謝を。そこにやってきた陣営に拍手を。そして、応援している馬が勝つことへの祈りを。

2021年5月30日15時40分。東京優駿(日本ダービー)がスタートする。

無事全馬完走を。そして、いいレースを。