28日に今年の国営競馬が終わり、29日から年末南関東競馬恒例の重賞3連発。
今年の(も)国営競馬等でこっぴどくやられた方も、まだまだ今年の競馬は残っています。ここからだ(そうなっている人は、もう手遅れという噂も)。
27日深夜にフジテレビで放送していた「中央競馬2019」。見て思ったのは、ダート競馬の面白さだった。
インティの絶妙なラップでの逃走劇だったフェブラリーS、ゴールドドリームとインティというG1馬の間を割って無敗でチャンピオンになったクリソベリルのチャンピオンズカップ。いずれも強い馬が強い競馬をし、白熱したレースを見せたG1だった。
「激しいところに芝は生えぬ」と、以前ダート競馬のキャッチコピーであった気がする。そう、ダート競馬は激しく、面白い。
そんなダート競馬の年末に行われる大一番が、東京大賞典。大井2000mという日本のダートでは一番公平でかつ激しいコースでダート界の頂点を決める。
今年もJRA勢は強力であるが、地方競馬好きの私としては、一頭の馬に夢を託したい。
モジアナフレイバーだ。
デビューから徐々に距離を伸ばし、クラシック以降は一貫して中距離路線を使ってきた同馬。緩さもあり、3歳時は大事に使いつつであったが、それでも挑戦した東京大賞典。結果9着も、真っ向勝負をしてのものであり、内容としては悪くなかった。
そこで得られた経験は大きかったし、成長分もあったのか、以降帝王賞で5着、南部杯では4着と、交流重賞でJRA勢との差を徐々に詰めてきた。特に南部杯ではゴールドドリームと接戦。ゴールドドリームが本調子でなかったにせよ、モジアナフレイバーにしても久しぶりのマイル戦に初の左回りで遠征競馬という条件。しかも、4角で外に張られながらのものであり、素直に評価してよいだろう。
さらに目を見張ったのは、前走勝島王冠。フェブラリーSを勝ったこともあるノンコノユメを相手に直線抜け出すときは凄味すら感じた。事実上り3Fは36秒台。地方競馬生え抜き総大将としての心意気を見た。
隠れた名繁殖ナスケンアイリスにバトルプランの配合は、Mr.ProspectorとNorthern Dancerのクロスを継続するもの。Mr.ProspectorのしなやかなスピードとパワーにNorthern Dancerの成長力と底力がここに来て完全にマッチしてきた印象を受ける。
充実の4歳冬。打倒JRAを果たすときは、今だ。
相手について。
ケイティブレイブには頭が下がる。
異国の地での開腹手術明けで臨んだ浦和記念。体調も万全ではない中で58キロもものともせず勝ったのは、やはりこの馬の底力であろう。
前走で急遽コンビを組んだ天才騎手・御神本との呼吸もぴったり。枠もいいところを引いた。
チャンピオンズカップはやや消極的な競馬のようにも映ってしまったオメガパフューム。
それでも、あまり得意ではない左回りを2走続けて、差のない2着と6着。決して悪いものではない。
特に浦和で行われたJBCクラシック。小回りコースでありながら持ち前の爆発力でチュウワウィザードに迫った脚は一級品のそれだった。
今回得意の右回り・大井2000mと条件は好転。連覇の可能性はもちろんある。
内から抜け出したサンタアニタトロフィー。位置を取りに行った勝島王冠。
南関東の荒山厩舎に転厩し、爆発力こそ以前より無くなったかもしれないが、引き出しは増えたノンコノユメ。
調教からは前走以上の出来とも思える。ひょっとしたら、今回は以前の爆発力も見られるかもしれない。
名伯楽の手腕で、再び栄冠をつかみたい。
枠こそ外になってしまったが、安定感は随一のゴールドドリーム。一昨年チャンピオンズカップを勝ってからは、複勝圏内を外したことがない。
大井2000mは必ずしも得意のコースではないが、それでも帝王賞1着の実績もあり、大崩れするイメージはない。
国内のレースに出るのはおそらく今回が最後。国内のファンに、やはり王者は強かったというところを見せたい。
こんなところです。
今年も残りわずか。頑張っていきましょう。