46度の坂を駆け上がれ

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祈りは王位への君臨 ~第86回東京優駿(日本ダービー)の予想~

宮本輝の小説に、ダービーまでの人間模様を描いた名作「優駿」というのがある。主人公が手掛けた馬の名を「オラシオン」という。オラシオンとは、スペイン語で「祈り」という意味の言葉である。

そう、ダービーは「祈り」なのである。

すべてのホースマンが、手掛けた馬がダービーの舞台に立ってくれるように祈る。そして、ダービーを勝ってくれと祈る。

いくつもの祈りが折り重なり、特別な雰囲気を生む。

祈りがあるからこそ、ダービーは特別なレースとなる。

 

だから、ダービーの予想も、祈りなのである。

無敗の皐月賞馬サートゥルナーリア。自分は今まで抗ってきた。

それなのにダービーという舞台でサートゥルナーリアを本命にするのは、自分の信念に反する。

サートゥルナーリアを倒す馬を探す。それも一つの祈り。

 

悩んで悩んで、結論はダノンキングリーにした。

現在の超高速馬場な府中。先週のオークスで分かるように、クラシックディスタンスではディープ×Storm Catのしなやかな瞬発力がよく合う。

府中コースは2戦2勝。

枠がサートゥルナーリアの隣なら、目標にしてレースがしやすい。

兄や体形から距離不安も囁かれているが、今の高速馬場なら持つ。

あとは瞬発力で抜け出すのみ。

戸崎圭太日本ダービー初制覇に、祈りを捧げる。

 

ヴェロックスにも打倒サートゥルナーリアの期待がかかる。

中間ビシバシ追われながら馬体重が減っていないのは好調の証。

枠はやや外目も、包まれずに自分のレースができると考えれば好都合。ハーツクライ系の長く加速する脚が持ち味で、ロングスパート合戦に持ち込めば勝機は見える。

 

サートゥルナーリア。

皐月賞でややテンションが上がっていたこと。今回乗り替わりでスタンド前でのスタート。この一族の気性を考えると、不安もある。

加えて一見好枠と思いながら、ここ10年一度も馬券圏内に絡んだことのない3枠6番という枠。好位置を取りたい馬が多くいるダービーでは、外から来られて下がってしまうことも考えられる。

それでも、皐月賞で上位三頭の力は抜けていた。サートゥルナーリアを三番手評価より下げることはきつい。

 

他に穴っぽいところを。

リオンリオンがいて、最内枠にロジャーバローズ。少なくともスローにはならない。今の高速馬場を考えると、ある程度流れたうえでの高速決着になることが考えられる。

そうなると、Kingmambo持ちの出番。そのなかでもいいのがクラージュゲリエ。皐月賞は本調子でなくても5着。調教からも、前走より状態はいい。素質は三強にも引けを取らないものがある。どこまで差を詰められるか。

同じく父キングカメハメハのレッドジェニアルも面白そう。中間の馬体写真でも仕上げてきたなあと思えるほどの状態のよさ。京都新聞杯勝利の勢いに乗って。

枠は外だけど、これまたキングカメハメハ産駒のランフォザローゼスも血統、青葉賞の走りから魅力。

好枠引いたサトノルークス。血統的には府中で距離延長は歓迎で、高速決着にも対応できる。

シュヴァルツリーゼは関係者が皐月賞より前に「完成するのは先だけどダービーは勝ちたい」と言っていたくらいの素質馬。枠が大外なのが難点。

 

◎ダノンキングリー

○ヴェロックス

▲サートゥルナーリア

△クラージュゲリエ

☆ランフォザローゼス

☆サトノルークス

(☆シュヴァルツリーゼ) 

 

こんなところです。

夢の舞台。素晴らしいレースになることを祈って。