ミントジュレップを飲み、「My Old Kentucky Home」を歌う。勝った馬にはバラのレイが贈られる。世界の競馬の中でも、ケンタッキーダービーの雰囲気は独特であり、大好きだ。
だからこそ、ケンタッキーダービーを勝つのは、何よりの名誉となる。
スポーツの中でもっとも偉大な2分間。そんなケンタッキーダービーの出走時間が迫ってきている。
今年は日本からマスターフェンサーの参戦もあり、日本国内でも馬券を発売する。そういうわけで、予想を載せたい。
枠順を見て悩む。有力馬の多くが外に。前に行って押し切らないと勝つのが難しいケンタッキーダービーでは外からだと遠くなり、どうしても後手となってしまう。
加えてチャーチルダウンズはかなりの雨が降ったそうで、おそらく馬場は泥になっているだろう。
キックバックを避けるためにも、より前に行ったほうが有利となる。
そうなると、中ほどの枠の馬から前に行ける馬が有利ではないか。インプロバブルやマキシマムセキュリティなど。
当初はそう思っていた。
しかし、各馬のコメントを読んで考え直した。
「アメリカンファラオのときは彼が別の惑星から来た馬だというのを知っていたからね。今年もいい馬を連れてくることができました」
名伯楽B・バファート師がゲームウィナーに対して述べたものだ。
ならばやはり、ゲームウィナーを本命にしよう。
サンタアニタの馬場問題もあってか、調整が難しくここ2戦は惜敗。ただ、2歳時は圧倒的な走りでG1レース3つを含む無敗の4連勝をした馬だ。
運も向いてきている。アメリカは通常14番までしかゲートがなく、それより外は付け足される。そのため、14番と15番の間には数メートルの開きがあり、前に行くのに差ができてしまう。当初ゲームウィナーは16番枠だった。それが、オマハビーチが回避し、ハイカル取り消したことにより、14番の枠に入れることとなった。以前外であるとはいえ、この差を活かしたい。
※訂正:ハイカルの取消はあっても枠は詰まらないそうです。すなわち15番枠。ただ、15番枠の成績は悪くなく、これはすぐ内に馬がいるわけではなく進路をとりやすいからではないかと思われます。そのため、予想はそのまま。
2歳のときは明らかに抜きんでていた存在だった。ここで復活し、ダービーのウィナーとなってほしい。
相手は同じバファート厩舎のインプロバブル。前走アーカンソーダービーは、ケンタッキーダービーに出ていれば一番人気になっていたであろうオマハビーチに敗れての2着。とはいえ、中身は濃く、何より泥の馬場をこなせたのは強みである。
距離に不安があるとはいえ、4連勝中のマキシマムセキュリティももちろん有力。特に泥の馬場なら先行力もあり枠もいいところを引いた同馬の出番となる。あとは押し切るだけだ。
まだまだ伸びしろがありそうな走りをしていたのがヴェコマ。父はゲームウィナーと同じであり、北米リーディングサイヤーでもあるCandy Ride。母父が日本でもおなじみのSpeightstownならスピードも十分。
定評のある末脚を持ち、馬体の雰囲気もあるタシトゥス。管理する名伯楽W・モット師も、父である名種牡馬Tapitも、ケンタッキーダービーは未勝利。勝てば新たな名誉を手にすることとなる。
穴っぽいところだとウィンウィンウィン。調教の動きは抜群だった。父はマイルCS勝ち馬であるハットトリック。末脚は親譲りのものがある。
マスターフェンサーはどうしても苦しい戦いになってしまうであろう。
とはいえ、距離延長自体はいいはず。
そして、何より陣営のケンタッキーダービーに挑戦しようという心意気は尊敬する。
走らなくては夢を掴むことはできないのだから、まずは挑戦することに意義がある。
応援したい。
◎ゲームウィナー
○インプロバブル
▲マキシマムセキュリティ
△ヴェコマ
☆タシトゥス
穴ウィンウィンウィン
夢の舞台、ケンタッキーダービー。
まずは全馬無事に完走することを願う。